日焼け止めに美白化粧品、日傘にサングラス……夏になり「紫外線対策」を行っている方も多いのではないでしょうか?数ある紫外線予防グッズの中でも、特に欠かせないものといえば日焼け止め。

けれど、ドラックストアや百貨店に所狭しと並ぶ日焼け止めを見て、どれを選べばいいかわからないと買うことをためらってはいませんか?

多くの日焼け止めは、塗り心地が良くなるように改善されていたり、肌に低刺激なものが増えてきています。けれど、人によって肌も違えば使い心地の好みも違い、さらには生活環境が違うために、誰しもが同じ物を気に入るとは限りません。たくさんの優秀な日焼け止めがあるからこそ、自分好みの日焼け止めを選ぶための知識をつけて、セルフ美容に役立ててみませんか?

ここでは、日焼け止めの基本的な選び方や種類、紫外線が肌にとってよくないと言われている理由まで詳しくご紹介します。

1,紫外線の種類・肌に与える影響とは?

正しい日焼け止め選びをする前に、まずは紫外線の種類について知っておきましょう。

1‐1,UV-A

肌の内部(真皮)まで届きコラーゲンにダメージをあたえ、たるみやしわを引き起こす原因をつくります。雲や窓を通過するため、室内でも注意が必要な紫外線です。UV‐Aの紫外線量は、夏頃にピークを迎えますが、気温に関係なく一年中降り注いているため、じわじわと肌にダメージを与えていきます。肌が黒くならない冬場でも注意が必要な紫外線です。

1‐2,UV-B

肌の表面(表皮)にダメージをあたえ、メラノサイトを刺激することで、しみやそばかすの原因をつくります。雲や窓である程度防げますが、パワーが強いため赤くヒリヒリしたり、炎症を起こす可能性があります。

1‐3,UV-C

オゾン層によってブロックされ、地上にはほとんど届かないとされています。現在は環境変化によって地上への影響が懸念され始めています。皮膚病の原因となります。

上記のように、紫外線はシミ、そばかす、たるみ、しわなど、さまざまな影響をあたえます。老化の原因の約60~70%は、この紫外線が原因といわれているほど、肌へ大きな影響をあたえるものです。

2,日焼け止めに書いてあるSPF・PAの正しい選び方を知ろう

日焼け止めを選ぶ上で多くの人が基準としている「PA・SPF」の表記。紫外線をしっかりブロックしたいからといって、とにかく数値が高いものを選ぼうと考えていませんか?この数値の意味を理解して、自分のライフスタイルに合った日焼け止め選びをしていきましょう。

2-1,SPF

UV-B波(シミやそばかすの原因)が肌にダメージが起こるまでの時間を何倍まで伸ばせるかを意味しています。何も塗らない状態の肌が紫外線ダメージを受けるまでの時間は約20分と言われ、SPFの後にくる数値によって何倍まで伸ばせるかを表します。

SPF30の日焼け止めの場合

20分×SPF30(30倍)=600分=10時間 UV-B波びよる肌の炎症を防げるということになります。

ただし、この数値の計測は、皮膚1㎝²あたり2mg塗った状態で行われているため、塗る量が少なければ効果は半減してしまいます。正しい日焼け止めの量については、「4,日焼け止めの正しい量・塗り方とは?」で詳しく解説しています。

そのため、近所のスーパーまで1時間ほど出掛けたいという場合であれば、SPF50を選ばなくても紫外線を防ぐことは十分可能なのです。

2-2,PA

UV-A波(しわやたるみの原因)から肌を守る強さを示しています。以下のように+の数によって効果が変わってきます。

・PA+…やや効果がある

・PA++…効果がある

・PA+++…非常に効果がある

・PA++++…極めて高い効果がある

SPFとPAの表記については、必ずしも高ければいいというものではなく、日焼け止めによる肌負担も考え、自分の外出する時間や環境によって、数値を選んでいきましょう。

3,日焼け止めの成分や種類・選び方とは?

日焼け止めに配合されている紫外線防御成分は「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類があります。どちらにもメリット・デメリットがあるので、これらを踏まえて日焼け止め選びをしましょう。

3-1,「紫外線吸収剤」入り日焼け止めとは?

「紫外線吸収剤」とは、肌の上で紫外線を吸収し、熱などの別の弱いエネルギーに変換する化学物質のことです。わかりやすくいえば、紫外線吸収剤が肌の変わりとなって紫外線を浴びて、肌にダメージのないパワーへ変化させてくれるのです。

ジェルなどのベタつきにくく、塗り心地が軽いものが多いため、無意識に好んで選んでいる人も多いでしょう。私たちを守る力強い味方である一方で、肌の上で化学変化を起こすため、肌への負担が懸念されています。

メリット

・手軽に手に入れられる

・高い紫外線防御力が期待できる

デメリット

・肌への刺激があり敏感肌には向かない

・紫外線を別のエネルギーに変化する際に、紫外線吸収剤の分子が壊れてしまうため、こまめな塗り直しが必要

3-2,「紫外線吸収剤」の代表的な成分

「紫外線吸収剤」配合の日焼け止めを見極めるために、パッケージの裏にある成分表をチェックしてみましょう。

・t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン

シワやたるみを引き起こすUVAの吸収に優れている紫外線吸収剤です。石油由来成分。

・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル

シミやそばかすを引き起こす紫外線UVBの吸収に優れている紫外線吸収剤です。

・オキシベンゾン

オキシベンゾンの後には数字がつき、数字によってUVA・UVBの吸収域に変化があります。石油由来成分。

3-3,「紫外線吸収剤」配合の日焼け止めが向いている人・便利なシーン

「紫外線吸収剤」が使われた日焼け止めであっても、肌への安全は最大限考慮されていますが、肌が敏感な方には刺激になってしまう可能性があります。

そのため、普通肌で、強い紫外線予防が必要なレジャーシーンや、こまめな塗り直しができる環境である方におすすめです。

3-4,「紫外線散乱剤」入り日焼け止めとは?

紫外線散乱剤は、肌の上に紫外線を散乱・反射させる反射板のような成分です。紫外線を跳ね返しながら肌を守るため、比較的肌負担は少なく済みます。乳液のような白いリキッドタイプの製品が多くみられます。

メリット

・粉体なので肌への負担が少ない

・赤ちゃんにも使えるなど肌に優しいものが多い

デメリット

・粉体なので皮脂を吸着しやすく乾燥を感じることがある

・物によっては白浮きすることがある

・金属アレルギーの人は注意する

3-5,「紫外線散乱剤」の代表的な成分

酸化チタン

光をしっかりと反射するため、ファンデーションなどのメイク用品にも使われる場合があります。金属アレルギーを持っている方にはアレルギー反応が出てしまう場合があります。

酸化亜鉛

酸化亜鉛より刺激が少なく、敏感肌の方やまた、金属アレルギーを持っている方にも比較的安全性が高い。

3-6,「紫外線散乱剤」配合の日焼け止めが向いている人・便利なシーン

紫外線吸収剤は肌への負担が少ないことが大きなメリットなため、敏感肌の人やお子さまと兼用で使いたい人などにお勧めです。また、毎日の通勤時などは肌負担を考え、ノンケミカルの紫外線吸収剤を選びましょう。

4,日焼け止めの正しい量・塗り方とは?

毎日のように塗る日焼け止めですが、面倒だからとなんとなく塗っていませんか?塗る量が足りなかったり塗りムラがあると、塗っていないも同然のように効果を半減してしまう可能性があるので注意しましょう。

4-1,正しい日焼け止めの量

上記でも触れたように、SPFを図る基準として、肌に「1㎝²辺り2g塗ったもの」を計測し、数値化されています。この量を塗らなくては、たとえSPF50の日焼け止めを使っていても、本来の効果が発揮されていないことになります。

以下の量を基準として、考えましょう。

・顔…500円玉大サイズ

つまり、身体隅々まで日焼け止めを塗るとすれば、一夏でかなりの量を消化するということになります。もし、夏場に日焼け止めを1本も使い切れていない、という人は、塗る量が足りていない可能性が高いです。

4-2,塗り方

手の平に日焼け止めをとり、肌に点在させ、優しく伸ばします。顔周りは、こめかみ、生え際、フェイスライン、耳なども塗り漏れが多いため注意します。

身体に塗るときも、腕いっぱいに日焼け止めを塗り、手のひらでなじませていきましょう。塗り残しをしやすい、肩や二の腕部分にもしっかりと塗りましょう。

4-3,塗り直し

日焼け止めは、汗や皮脂とともに落ちてしまうため、2~3時間ごとの塗り直しが必要です。

ただし、メイクの上から日焼け止めを何度も重ねることはできないため、スプレータイプの日焼け止めを重ねたり、UVカット効果のあるパウダリーファンデーションでお直しするなど、工夫をしましょう。

まとめ

日焼け止めはこれからの季節に欠かせない相棒ともいえる存在です。毎日使うことが必要ですし、肌質やシーンに合わせて紫外線対策をすることも大切となります。

ぜひとも、ご自身が使用していた日焼け止めの見直しや、これから購入する日焼け止め選びの参考にしてくださいね。